ここで差が出る”治療のポイント”①「解像度を上げる」
おはようございます!
横浜 鶴見の
「人と社会を元気にする」太鼎堂鍼灸院 院長 高橋です!
今日は、鍼灸治療において「大きな差が出る大切なポイント」を述べたいと思います。
内容としては、鍼灸師向けなところがありますが、
鍼灸を受ける皆様にとって、「自分を治療してくれている先生はどうか?」を考えてみたり
鍼灸師をしている人にとって、「自分の治療はどうか?」について考えていただけたら幸いです。
ちなみにこのブログ、スタッフに向けた業務連絡要素を多分に含んでおります。
それゆえに、院長からの手紙。です。
太鼎堂鍼灸院が行う「治療の質」についての話でもありますので、ぜひご一読ください
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うちのスタッフは、(大袈裟でなく)100人に一人の人財です。
何年か教育に携わってますが、数年に一度しか出会えない優秀さだと思います。
そんな方ですので、「当然知っているよ」という内容かと思いますが
基礎というものは、何度も学んで貰っていいものです。
小言だと思って聞いてください。
それではいってみましょう。
治療を行う上での、大切なステップを確認しておきましょう。
以下の通りです
大枠として、治療はこの流れですすみます。
このステップを進む上で、大切なのは
【この順序で進む事】だと思っています。当然のようですが、基礎ですから再確認をしておきましょう
ステップは全て大切ですが
最初のステップである「情報収集」は大きな意味を持ちます。
「正しい情報なしに、精確な治療はない」と言い切れます。
(ちなみに、情報収集がより良くなる方法は院内研修で話します)
野球に喩えると、「どれだけの豪速球でも、どこに来れば分かればバットに当てることは容易い」のと同じです。(飛ぶかは別として、当てることはできますよね。)
鍼灸治療でも、患者さんの状態をしっかりと理解しおくことで自分が出すべき手は明らかになりやすいです。
情報収集はとても重要です。
一部の鍼灸師の方に
「事前に治療法を組み立てておく」という人がいます。
腰痛には、〇〇のツボを使う
肩こりには、△△の
生理痛には、◻︎◻︎
など、症状に応じてマニュアルを作っておくような治療のことです。
このパターンは、
狙いとしては「8割の人には対応可能」「まずはこれで様子を見る」といった
ザッと網をかけるような治療をするイメージのようです。
大衆料理店のような感じでしょうか…
「中華料理食べたい人にバーミ○ンおすすめしておけば間違いはない!」みたいな感じです。
(僕もバーミ○ンは大好きです。焼き餃子サイコーです笑)
これも悪い訳ではないですが、正直言って「最高の治療」ではないと私は思います。
「患者情報」無しに組み立てる治療というのは、術者の都合になりがちですからね。
どんな凄腕バッターでも、「目を瞑って、闇雲に”勘”で振っても当たる可能性が低い」のと一緒です。
情報の欠如は、大問題です。
病というものは、必ず背景が異なるものです。
出生からの経験、事故や病気の有無、男女の体の違い、これまでのストレス、考え方(世の中の捉え方)など
同じ症状であっても状態は存在しません。
まるで、絡まった糸のようなものです。
「絡まった糸」という状況は同じでも、全く同じ状況はありませんよね。
「ほどく」という行為は同じでも、考えなしでやってはほどけません。
状況を確認しながら、適切な加減で作業をすべきです。
治療も同じです。
まずは、(全体の)情報を見る・得る。ここが大切。
そして、その情報の「解像度」をあげていく必要がある。
体でいえば、まずは「どこで」「なにが」「どうなっている」の情報解像度をあげます。
例えば
「腰が痛い」
と言われた時に、「あぁ、腰がいたいのね」
なんて思わずに、そこの解像度をあげます。
腰椎の4番の高さから右外側に5cm程度。
範囲は500円玉くらいの大きさ
左に倒した時に出る痛み。
表面から約2cmくらいの深さに硬さがあって、押すと「痛気持ちいい」がある。
うつ伏せで左膝を曲げる動作に痛みがあって、90度ほどしか曲げられない
などです。
ただ「腰が痛い」よりも解像度が高くないですか?
具体的な方法は
①解剖学用語や経穴の部位で示す
②数値に起こす
③皆が持っている物に喩える
などが有効なのかなぁと思います。
つまり「誰でもわかりやすい情報」にまで収集するんですね。
ぼくはこれを”フォロワーが多い情報”と呼んでいます。わかりやすい情報発信をする人って解像度が高いんです。
治療家は
○度とか○cmなど、おおよそのあたりをつけられる訓練をつけておくといいです。
最初は器具を用いて行うといいでしょう(毎回検査器具を使えばいい話ですが、時間も鑑みて行いましょう)
情報の解像度を上げる意味は
「治療で改善できる確率を上げること」にあると髙橋は思います
解像度が高いと
○治せた場合⇨狙いがあっていたな、狙い通りに刺激ができたな
○治せなかった場合⇨狙いが間違っていたな(情報から見直そうなど)、狙い通りに刺激ができなかったかな(刺激の方法や強さを変えてみようなど)
具体的な修正方法を考えることができます。
解像度が低い状態だと、こうはいきません。
何が起こっているのかがわからないことは対処が効かないんですね。
鍼灸師は長年、経験を積み、腕を磨き続けることに大きな意味があります。
いつか、必ず納得のいく治療も出てくるでしょう。
しかしながら、そこに向けて「どんな情報収集をしてきたのか」「どんな解像度で人を診てきたのか」は大きな差を産みます。
解像度が低く治療をしている人は、いつか自分のやってきたことに愕然とすらするでしょう。
そんな思いをしてほしくはありません。
情報の解像度を上げる。
たったこれだけ。ぜひ、試してみてください。
見えている世界が変わってきますよ。
ちなみに、解像度の上げ方の具体的な方法の一つは
「触りまくる」というのがあります。とにかく、触診が大事です。
この辺はまた、お伝えしますね。
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