
【電子版】太鼎堂便り秋号 東京九鍼研究会会長 間 純一郎 「人生を通して教えてくれたこと」
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横浜 鶴見にある鍼灸院が
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東京九鍼研究会 間純一郎
「人生を通して教えてくれたこと」
自分を知ると愛を受け取れるようになる
民間企業を退職後、青年海外協力隊、マザーテレサの施設「死を待つ人の家」等でボランティア活動を経験。
帰国後、鍼灸師となる。現在は草の根はりきゅう治療院院長の傍ら、東京九鍼研究会会長、鍼灸学校の非常勤講師等を務める。
東洋医学だけでなく心理学など、様々な角度から患者さんと関わっている。
【自分を知る意味とは?】
明確な目標がないまま大学へ進み、卒業後は当時興味のあった自然食品を扱う会社に就職。五年が経った頃、素敵な女性と出会いアプローチするも振り向いてもらえず、このままでは今後他の女性にも振り向いてもらえないかもしれないと感じた。
「自分の人生を楽しむ、少なくとも自分自身が活き活きとしていないと、好
きになった人に振り向いてもらえないと思いました」
【自分の人生を見つめ直す】
それから「青年海外協力隊」に興味を持ち、会社を退職。ボランティア活動のため海外へ渡ることにした。派遣先はモルディブ。四家族しか住んでいない島で、村おこしのお手伝いとして、家庭菜園・養鶏・海藻養殖など三年間活動した。娯楽がなくボランティア活動以外の時間は、本を読んだり手紙を書いて過ごした。自分は何をしたいのかどんな人生を送りたいのか、自分に問いかけた。そしてハラから見つかった答えは「人と関わる仕事で手に職を持ちたいということでした」
【自分を知る、その方法はあなたが思うやり方でいい】
日本へ帰国する前に「会いたい人」に会いに寄り道をすることに。向かった先はサイババとマザーテレサがいるインド。サイババと直接会って感じたのは小さなアフロのおじさんだなという印象だった。その地で彼が書いた著書を手にすると「私を信仰する必要はありません。あなたが思うやり方で愛を表現しなさい」と記されていた。その言葉にとても納得して次にマザーテレサのもとへ向かった。
マザーテレサが運営をする「死を待つ人の家」という施設で三週間ほど活動をした。世界中から集まったボランティア仲間とともに行き倒れになった人をケアしたり、時には遺体を運ぶこともあった。
滞在中、ラッキーなことに、マザーに謁見させていただく機会を得た。かわいらしい小柄なおばあちゃんという印象だった。「彼女の原動力はなんだろう?」というのが、最大の関心事でしたが「毎日、祈りの時間として、日常の中に静かな時間を持ち、自分と向き合う。それが、活動を継続する力の源かもしれない」そんなふうに感じた。
【自分ができる愛の表現方法】
ある日インドの街を歩いていると、一人の男性が満面の笑みで話しかけてきた。言葉は通じなかったけれど、その人は「死を待つ人の家」の施設から出て元気になった人だと分かった。その瞬間、人生でこれまでに体験したことがないような、不思議な高揚感に包まれた。「これからの人生、この感覚さえ得られれば、これ以上何もいらないと思える体験でした」
この出来事に背中を押され、人と関わる治療家を志した。
【治療家としての道しるべ】
日本に帰国後、鍼灸師を目指し専門学校に入学。学校での学びは非常に楽しかった。本当に偶然なのだが、在学中、ふとした学校の先生のつぶやきから、私の地元の駅の反対側に鍼灸の大家がいることを知った。のちに恩師となる石原克己先生である。その後、身内の治療や治療院見学のお礼のやりとりをきっかけに、幸運にも卒業後就職させていただけること
に。先生は東洋医学だけでなく、他の伝統医学や心理学、神智学などにも通じ、さまざまな角度から患者さんのイノチと向き合う方だった。「人はなぜ病になるのか?」「自然治癒力とはなにか?」「技術の手前にあるものは?」など、私が強く関心を持っていたことにたくさんの学びを頂いた。
就職して二年が経った頃、師匠の後押しを受け、独立開業することになった。その際に、師匠は2つの言葉を贈ってくださった。それは「自分を知りなさい」「患者さんが入ってくるその一瞬で、全体から(治療の)ポイントを把握するようにしなさい」というものだった。
【ファミリー・コンステレーションとの出会い】
開業して間もなく、妻を通じて知った心理療法、ファミリー・コンステレーションにハマった。自分の課題を通じてその学びを二十年程深める中で、少しずつ「自分を知りなさい」という言葉の意味が理解できるようになってきた。
「例えば、人は痛みやストレスなど、その時受け止めきれない記憶や感覚、感情を無意識に感じないようにして生き延びようとします。でも、それは病的なことではなく、繊細な部分を守りながらサバイバルしていく、自然な防衛反応でもあります」
ネガティブな感覚や痛みだけを、本人的には感じないようにしたい。でも実際は、そう都合良くはいかないもので、喜びや愛などポジティブな感情、感覚も受け取れなくなってしまう。防御する必要がなくなった段階で、ハートを閉じなくても良いのだと知ること。閉じることにエネルギーを使い続けていることや、閉じていた分、使えなくなっていた部分を解放していくことで、生きることが楽になっていくことを知ることは、同様な状態の人に手を差し伸べる時に役立つ経験となります。
【すべての縁には意味がある】
「今でも自分と向き合う時間を作っています。ひとり静かに向き合うこともあれば、安心できる場所や信頼できる仲間と、定期的に自分を見つめることもあります。そうした時間を持ち続けることで、治療家としての在り方、自分の在り方を見つめることができているのだと思います」
協力隊の体験、マザーテレサ、鍼灸、師匠そして患者さんやセラピーとの出会い、この全てが「自分を知る」ことの意味や大切さを教えてくれた。それを数十年かけてアタマから腑に落とし続けていると感じている。
取材/坂本・ちほ
文責/坂本
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間先生の治療院
「草の根はりきゅう治療院」
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住所:千葉県市原市五井中央西1−11−2
Tell:0436-23-7566
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