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全体的に考えるということ

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「痛みのない鍼・根本治療で人と社会を温める」太鼎堂鍼灸院です。
 
 
鍼灸学校に入った際に学ぶ「解剖学」では
身体は体重1キロあたりに1兆個細胞がいると教えられています。
個体という一人一人はとんでもない量の細胞から出来ていると考えられています。
 
 
また、同様に学校で習う「東洋医学概論」では
身体は全体で一つだからあまり細分化しない
さらに、身体もこころも一つなんだ。と教えられています。
 
 
 
鍼灸治療をする上では、その両方の考え方を持ちながら行います。
科学的に人体を見た「医学」という学問
自然哲学を持ちながら人体を見、悠久の昔から臨床を積み上げてきた「東洋医学」の両方です。
 
 
 
私は、その両方を学び伝えもし、臨床を経験する中で
いのちはいのち。
あんまり分けて考えない方がいい
 
 
 
と思い至りました。
 
 
 
確かに、今は数十兆の細胞が集まって一つの人間となっている事も事実です。
ですが、あなたの肩、あなたの胃、あなたの心臓
別々なパーツが集まってあなたを作っているわけではありません。
 
 
 
大本を正せば、あなたになるべく分裂したたった一つの受精卵という細胞があるだけ。
 
 
 
その一つの受精卵という細胞が、
「あなたである為に働く力」を持ち、今その状態になっているという訳です。
あなたにである為に働く力というのを「生命力」と言っています。
 
 
 
「生命力は」見え無いながらも、絶えず今日もあなたを動かしています。
もちろん、一つ一つの細胞もです。
肩も心臓も胃も、皆当たり前に動くのでは無く、この「生命力」を受けて働きます。
 
 
 
一人の身体、全ての細胞は、そのひとつの「生命力」をうけて働く「ひとつ」です。
分けて考えるんでは無く、その様相を理解すると身体をより良く治療する事が出来ます。
 
 
 
 
そもそも一つの受精卵なんですからね、それで考えれば肩も心臓も胃も
昔は受精卵の左上、受精卵の真ん中らへん、受精卵の内側
なんて物なわけです。大きくなって変化はしても、一つは一つなんです。
 
 
 
少し例えますと、一つのすいか等の果物にあちこち名前を付けて
コッチは良いけどコッチは悪い。などと別々で考えるような物です。
少し変な感じがしますよね
 
 
 
関節が悪い身体、内臓が悪い身体などなどたくさんの病気はあります。
ですが、それもすべて「生命力」が正常に働くなる事で
あなたらしくなくなってしまった結果な訳ですね。
 
 
 
鍼灸治療とは、そのような全体的なアプローチを行って
あなたが健康であなたらしい日々を送ってもらう為の方法です。
少し難しく感じたかも知れませんが、数回目を通して見て下さい。