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【電子版】太鼎堂便り秋号 産科鍼灸 藤田恵子「幸せなお産は社会を変える」

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産科鍼灸 藤田恵子
「幸せなお産は社会を変える」

 

産科鍼灸
藤田 恵子(ふじた けいこ)

2001年「ヒーリング ゆう」開業。産前産後の治療にとどまらず、分娩促進や陣痛緩和など、お産に立ち会う鍼灸師としても活動を続けている。2023年には「女性の一生に寄り添う治療家の学び舎」を立ち上げ、臨床に加え、お産に立ち会える鍼灸師の育成にも精力的に取り組んでいる。

 開業から二四年、お産立ち会い鍼灸師として活動し続けてきた藤田先生。寄り添い続ける中で見えてきたお産の魅力と、いのちの原点に立ち返る重要性について伝えてくださいました。

_お産に立ち会ったのはいつからですか

藤田
 開業一年目で呼ばれたかな。アロマのマッサージしかしてない人で私に鍼を求めていない人だったけど「お産の時にそばにいて欲しい」って言われて。
お産ドゥーラみたいな感じでいて欲しいという希望だった。
そこで呼ばれたのを皮切りに、近隣の助産院から患者さんがどんどん送られてきてた。
一番最初はむくみとか、腰痛なんかのマイナートラブル。だんだんと「予定日超過した」とか「破水しちゃった」とか「陣痛づけ」とか、ちょっとハードルの高いことを頼まれた。そのうち「お産が滞ってるから来て」とかね。

【お産ドゥーラとしての鍼灸師】

_時間も日も関係ないお産、辞めたくなることはなかったですか

藤田
 なんで?考えたこともない。だって、こんな幸せなことない。
「お産」って言われたら飛んでいく。当たり前のことで。
あの時のエネルギーとか、パワーとか、幸せな空気感とか。
どれだけ素敵なことかって分かったら、いられるよ。
またその幸せなパワーをあびたくなるの。そしたらね、「いつ呼ばれるかなぁ」「めんどくさいなぁ夜中に」なんて思わない。

 鍼灸師の携わり方として、陣痛促進までが仕事で、あとは助産師さんにお願いするっていう引き方もあります。
でも、会陰が伸びて無傷で産めるとか、産後の止血もできるっていうことが分かれば置いてもらえるんですよ。
なんだってやるんです。
妊婦さんに携わるのは助産師さんで、猫の手をやらなきゃいけないこともある。
でもそれが嫌じゃなければ、ぜひ関わったほうが良いと私は思う。
それがないと醍醐味じゃないよ。きっとね。
鍼灸はここまでやれますっていうのを受け入れてもらったり分かってもらわないと、ただの陣痛促進屋で終わっちゃう。
お産ドゥーラとしての側面を持ちながら鍼灸師の仕事ができるっていうのはね、これはほんとに面白いんだよ。面白くないことなんかない。

*ドゥーラはギリシャ語で「他の女性を助ける経験豊かな女性」を意味する

【幸せなお産は幸せな子育てのスタート】

_いいお産ってどんなものですか

藤田
 いいお産だったと思いたいけれど、そう思えなかったお産を体験した女性はたくさんいます。
だからこそ、産む力を自分の中で整えて、体を作り上げてからお産に臨みましょうというのを、来てくださった方にはお伝えします。
分娩の機序って未だにはっきり分かっていないらしいけれど、お産の前にはオキシトシンというホルモンが増えて、それが陣痛を促進する。
そして、おっぱいを出すホルモンでもあって、愛情ホルモンでもある。
そのオキシトシンレベルを上げて、お産に臨む。
この自然なホルモンに支えられたお産を、私はできれば”いいお産”と位置づけたいです。
「お産は辛くて痛いもの」と思う方もいると思う。
でも、オキシトシンレベルの高いお産をすると、「幸せだった」って思えるんですよ。
そして、我が子をより可愛いと思えるんです。
そんなことが、子育てのスタートを幸せにするんだよ。
でも絶対に言えるのは、体を整えておかないとうまくいかないということ。
これは自然分娩に対しても、無痛分娩に対しても同じ。
だから絶対、整えて作ってあげる。

参考著書 シャスティン・ウヴネース・モベリ
『オキシトシンがつくる絆社会 安らぎと結びつきのホルモン』晶文社 (二〇一八)

【お産はその子の人生の原点】

藤田
あともう、ぜひ言っておきたいね。やっぱり、どんな生まれ方をするか。
その子が、その子の力で生まれるような出生体験をさせてあげられたら、自己肯定感の強い人生を始められるんだよ。
生まれた時に「自分の力で出たんだ!やったー!」ってね。
それを味わわせたいじゃない。
人間って賢いですし、その後の経験とか学習でいくらでもカバーできていくと思うんです。
でもやっぱり、その子にとって生まれた原点が、自己肯定感が高く、満足なものであってもらいたいってのはすごく大きい。

 お産は社会を変えるんだよ。根底から。子どもも親も変わるから。
私は、
社会の最小単位の家庭が変われば社会が変わると思ってるから、幸せなお産を増やしたいわけです。
パパとママと赤ちゃんの関係がうまくいくっていうのが、幸せな社会の根底にある。
だから、お産って大事だと思ってます。だからお産って魅力的なんですよ。
私はいつか、鍼灸院のついた助産院をやりたい。
必ずお産には鍼灸師が立ち会う。
そういうお産が提供できる助産院を、誰かとやりたい。
そしたらうちに学びに来た人たちは、全員がお産に立ち会うことができる。
お産立ち会い鍼灸師の養成所ができる。それをやりたい。
産科鍼灸師を増やしたい。
それが、世の中のためになると思ってる。

 

取材/ゆうちゃん先生・中川
文責/ゆうちゃん先生

 

取材に応じてくださった藤田先生の鍼灸院
「ヒーリングゆう」
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東京都世田谷区船橋1-13-20
月~土 10:00~19:00
日・祝 10:00~17:00

 

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