【電子版】太鼎堂便り秋号 子どもを元気にするアツい大人たち 須田洋平さん
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横浜 鶴見にある鍼灸院が
取材、編集、配布まですべて地域の方と一緒に作っている地域密着型健康情報誌です。
整理された質の高い情報を「元気になれ!」の気持ちを込めてお届けしています。
元気な毎日、安心な地域で、子どもたちが笑顔で過ごせますように!
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子どもを元気にする
アツい大人たち
サードプレイス 代表
須田 洋平さん
【プロフィール】
学生時代から社会福祉活動に携わり、横浜市社会福祉協議会に入職
2012年NPO法人への転職が子ども家庭支援への転機となり
2017年2月「子どもたちの居場所づくり」を提案するNPO法人サードプレイスを立ち上げ、代表理事を務める
NPO法人サードプレイスさんは、鶴見の子ども家庭支援をされています。
いわゆる「ふつうの子」から虐待などの緊急性が高い子まで、年齢も状況も様々です。
日々子どもたちと寄り添う代表の須田洋平さんに、プロの目から見る子どもたちの現状と親子の関係性について取材させていただきました。
【「今の子どもたちは、忙しい」】
子どもたちの現状を伺った際に、真っ先に出てきた言葉でした。
須田さんは法人を立ち上げる前に地区センターで活動されていたのですが、15年前と比較してもぐっと増している感覚があるそうです。
確かに、習い事や塾を始める年齢が早まっていたり、受験をする子たちも珍しくなくなりました。
さらに輪をかけて大人たちも忙しくなっています。
それに伴って、忙しさから自分を解放できない子どもたちが増えているそうです。
「自分で選んだことだけどいやだな」っていう時は子どもにもやっぱりあって、私たちと同じです。
それを吐き出せる場所が子どもたちには必要です。
自分の発言を受け止めてもらえることは安心感にも繋がり、自分が大事にされる存在であるという確認にもなります。
実際に、話を聞いてもらうと「自分で決めたから頑張る。」と言って塾や習い事に行くそうです。
須田さんが受ける相談には学校でのグチや悩みごとも多く集まっていたので、「親や学校の先生には言わないの?」と聞いたことがあったそうです。
すると、「忙しそうだから。」と返ってきました。
「おじさんは暇そうだから話してみた。」とも(笑)。確かに、暇そうな大人って減っている印象があります。
共働きの家庭が増え、学校の先生も仕事量が多く忙しくなりました。
大人たちの忙しさや大変さも分かるからこそ、難しい問題だなと感じました。
【自分は大切にされる存在と知ること】
忙しさの中で出来ることを須田さんに尋ねてみると、勧められた一つに「ハグ」がありました。
須田さんが関わったとある保育園では、お昼寝の前に保育士が子どもたちにハグをします。
「〇〇君こんなこと頑張ったね。すごかったよ。」と目を見て一言声をかけて、ハグをします。
「そこの子たちはもう、キラキラしていて、自分のことが大好きなのをすごい感じました。
ハグは心と心が通うための土台作りにはなるかなって。」
様々なご家庭を見てきた須田さんがそれを「土台」と思うことにとても意味を感じました。
年齢の高い子ほど難しいと思いますが、目を見て話を聞く時間を作るだけでも違います。
何時間もでなくていい、1分でもいい。「あなたのことを見てるよ。大切だよ。」と伝わることで、子どもたちは自分を大切にすることができるんじゃないかと思います。
須田さんの目指す社会はきっと、優しい社会なんだと感じました。
取材・記事 / ゆうちゃん先生、いとう
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