「全身が痛い…」40歳代の女性に多い【線維筋痛症】についての見解
おはようございます!
横浜 鶴見の
「人と社会を元気にする」太鼎堂鍼灸院院長 高橋です!
今日は「線維筋痛症という病」というお話をしていきたいと思います!
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「全身がチクチクと痛い」「頭痛」「歯が痛い」
「足を着くと、ズキンと痛みが走る」「手が痛い」「お尻から下が全部痛い」
「うつ状態・うつ症状・不安感が募る」
「思考がまとまらない」
「筋肉が落ちてきてしまっている」
「全身がかゆい・皮膚が荒れる」
「手足が痺れる」
「食欲がない、便秘気味」
「眠りが取れない」
「ドライマウス・ドライアイ」
などなど‥
これらは、当院に来られた方のうち
ある病名を診断された方が訴えられた症状です。
「線維筋痛症」という病気です。
あまり聞き慣れない症状かもしれませんが、実はよく見られる症状なんです。
2003年の厚生労働省の研究班の調査では
割合としては、1.7%。約200万人以上の方罹患されています。
関節リウマチという聞き慣れた病気でも0.7〜1.0%と言われてますから、かなり多い印象を受けますよね。
この研究調査で、日本だと1:4.8の割合で女性に多く、発病年齢は40歳代後半の年代に多いとの結果が出ました。
当院に来られている方で最年少は16歳の女性。
男性の20~30歳代の方もいらっしゃいます。
当院にご来院の線維筋痛症の方も、女性が多いです。
現代の医学においても原因なども詳しくわかっておらず、
診断でも専門家の知識が必要なことが圧倒的に多いパターンです。
「心療内科へ」という判断をされたり、鎮痛剤のみで対応したり、運動療法などを行っていきます。
一般的なクリニックなどでは「線維筋痛症の可能性はある。」とされても、
「ひとまず、痛み止めや精神安定剤や睡眠導入剤を。」といった形で治療が進まないことも見受けられます。
今回、この病気について取り上げたのは
当院に来られる線維筋痛症の方は、他の鍼灸院と比較して多いようです。
(私の周りの先生方と話した結果ですが)
その経験から述べさせていただくと
鍼灸治療で、改善していくことは可能です。
しかしながら、西洋医学的にも「難病認定すべき」とされているほどのものです。
(若年生線維筋痛症という病気は難病指定)
そのため、
治療に時間がかかるものが多い
完全に症状がなくなることは稀
というのが現状です。
当院での治療での比率は以下のような形です。
【改善】「その場で痛みや他の問題がなくなるも、疲れや季節の変わり目などで痛みが戻る」という方は20%程度
【変化あり(疼痛含)】「痛みや他の問題は徐々に減っているが、完全になくなる瞬間はない」という方が60%程度
【変化あり(疼痛以外)】「痛みに変わりはないが、その他の症状が落ち着いてきた」という方が15%程度
【変化なし】「全く変化がなく、(元から辿っている)悪化の一途である」という方は5%程度です。
他の疾患でも、それぞれの状況はあり得ますが
改善の比率が70%以上は占めるので、線維筋痛症の改善率は低いです。
それだけ重たい・複雑な病気であると考えられます。
こういった問題には必ず原因があるもので
現段階で、私が臨床上で把握・感じているのは以下の点があります。
・必ず、古傷がある(自覚がなくとも、外傷の既往がある)
・虐待・いじめなど【精神的な負担】を受けた記憶のある方が8割以上
・歯に問題がある方(虫歯が多い、神経を抜いたことがある、抜歯をしたことがある)は9割以上
・現状、生活の中でストレスに感じていることを抱えている方が多数
(家族から強い言葉でストレスをかけられる、仕事でパワハラを受けている、近所に自分を虐げている人がいるなど)
もちろん例外はありますが、その他の症状の方と比べると断然多くなる印象を持ちます。
特に、精神的な負担を受けられた方は、
怪我を単体で受けるのではなく「怪我×精神的な苦痛」として受けた印象を持ちます。
例)野球をしていて、背中にバットが当たった。が一般的な訴えだとすると
▶︎友人だと思っていた人にバットで背中をぶたれた。のような訴えがあります。
痛みがツラい。ではなく
痛さもツラさもしんどかった。という訴えをされます。
元気な元気の研究所では以前伝えたのですが、治療側も「精神的なフォローも行う」のは頭に入れながら
古傷の処置、歯の治療、生活指導などを行っていく必要があるということを考えています。
まだ認識もされておらず
外から見れば痛みがあるようには見えないために
ご本人たちは、「また痛いの?」といった言葉に傷付かれていることも多くあります。
そういった悩みを持たれる方がいらっしゃるわけですから、ぜひ相手の立場も考えながら発言をしていただくといいかと思います。
気づくことも、フォローすることも愛だと思います。
まずはこうやって知っていただくことから始めたいと思いますが
我々も研鑽しながら、より治療での学びをシェアしていきたいと思います。
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